15. 再生紙トイレットペーパーの原料の牛乳パックについて

再生紙トイレットペーパーやティシュペーパーは、企業や学校などで発生するコピー用紙などの書類や、回収された紙パックなどを原料にして作られています。
特に牛乳パックなどの紙パックは、丈夫で長い繊維を持つ針葉樹のパルプから作られていますので、とても品質の良い製紙原料となります。
紙パックのリサイクル活動は、1984年に山梨県の主婦グループの方たちが、ものの命の大切さを子供たちに伝えることを目的で始めたのがきっかけで、現在では全国に広まっています。家庭で使用された紙パックの回収は、小売店や町内会、学校、自治体などさまざまな場所で実施されていますので、リサイクルに取り組んでくださっている方も多くいらっしゃるかと思います。
そして回収場所で集められた紙パックは、古紙回収業者が引き取って製紙工場へ運ばれ、トイレットペーパーなどに再生されます。
紙パックには、中身の液体が漏れないようにポリエチレン等でコーティングがされていますが、これは異物として取り除かれ、セメント工場に運ばれて利用されたり、工場の燃料として燃やしたり、ムダのないように再利用されています。
全国牛乳容器環境評議会によると、2016年の牛乳パック回収量は99.9千トンとのことです。そのうち製造メーカーから出る損紙(製品として使えない紙)が31.4千トン、家庭で使用され、回収された使用済みの紙パックが68.5千トンです。
1リットル入り牛乳パックの重量はおよそ30グラム。牛乳パック約6枚で、トイレットペーパー1ロールが作られます。
 
紙パックを回収に出す際の手順を記載しますので参考にしてください。
1.洗う…きれいに水洗いします。
2.開く…運ぶ際にかさばらないように、ハサミなどで切り開きます。(洗う→開く の手順は、開く→洗う でもOKです)
3.乾かす…ニオイやカビが発生しないように乾かします。
4.回収場所へ…まとめて回収場所へお持ちください。
 
再生紙の製紙工場は、決して原料が潤沢にあるわけではありません。皆さまも紙パックの回収により一層のご協力をお願いします。
 

 
【参照】全国牛乳容器環境評議会 牛乳パックリサイクルの流れ(http://www.yokankyo.co.jp

2018.09.14

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