24. トイレットペーパーの芯がないものって、どうやって作るの?
トイレットペーパーには、紙の芯がないものがあります。元々は主に公共の施設など業務用として利用されていましたが、近年は家庭用としても多数発売されており、芯のゴミが出ないのでゴミが減らせる、また交換の手間が省けるというメリットがあります。以前は、そのままではご家庭にあるトイレットペーパーホルダーに取り付けられない(専用の細い芯を使用する)ものが主流でしたが、紙芯と同じ太さを持つ商品も販売されています。
今回はこの製造工程を簡単に説明いたします。
①ジャンボロール(トイレットペーパーに巻き取る前の、大きなロール状に抄紙された原紙)から、紙芯の代わりに金属製の巻軸にトイレットペーパーの長さ分だけ巻き取ります。細い芯なしのものと紙芯と同じ太さの芯なしのものは、この巻軸の太さで決まります。
この時、最初の数回り分のみ水または増粘剤(水溶性の糊のようなもの)を薄く吹き付けながら巻き、内側に強度を持たせます。芯なしトイレットペーパーの使い終わり部分がぱりぱりして少し固く感じられるのはこのためです。もちろん人体には影響のないものを使用していますので、安心してそのままお使いいただけます。
②芯部分を乾かした後、金属製の巻軸を抜きます。ちなみに、芯を抜く際の摩擦を減らす目的で、芯部分が「ぎざぎざ」になっている商品もあります。
③トイレットペーパーの幅に合わせてカットします。(ここからは紙芯のあるトイレットペーパーと同じ製造工程です)
④包装をして完成です。
2022.03.14